屋根の塗装工程のイロハ!作業工程を徹底解説します

2020.11.21 16:00

屋根の塗装工程のイロハ!作業工程イメージ

屋根の塗装は、頻繁に行うものではありません。そのため、どうやって進めるかわからない方も多いのではないでしょうか。今回は屋根の塗装工程について、詳しく説明します。屋根の塗装を検討されている方は、依頼前にぜひ参考にしてみてください。

屋根の塗装工程は8段階

屋根の塗装をする場合、契約後いきなり塗り始めるわけではありません。塗装工程は、大きく8つに分けられます。

  • 足場の設置
  • 屋根の洗浄と下地補修
  • 下塗り
  • 中塗り
  • 上塗り
  • 縁切り
  • 完工検査と手直し
  • 足場の解体と引き渡し

屋根の塗装にかかる日数の目安は以下の通りです。

  • 屋根だけの場合は7日程度
  • 外壁と屋根を塗装する場合は10日~14日程度

それぞれの工程で何を行うのか、順に解説していきます。

1. 足場の設置について

初めの工程は、屋根に登る足場の設置からです。足場は塗装職人の安全を守るために欠かせません。足場を設置した後は、足場の外からメッシュシートで覆います。これにより高圧洗浄での水や塗料の飛散を防ぎ、近隣に迷惑を及ぼさないようにします。外から見るとものものしく見えがちですが、安全に作業するためには欠かせない工程です。

2. 屋根の洗浄と下地補修について

屋根を塗装する前には、高圧洗浄と下地補修が必要です。もし洗浄や補修をせずに塗装をすると、以下のトラブルが起こる原因となります。

  • 汚れやサビがあると塗装がしっかり付着せず、すぐに塗料がはがれる
  • 屋根材のひび割れや欠けは、雨水が浸水し雨漏りの原因となる
  • 屋根材が破損したままだと、落下する恐れがある

これらを防ぐためにまずは高圧洗浄機を使って屋根をしっかり洗浄します。その後、ひび割れなどの傷みのある箇所を補修します。割れているスレート瓦などは、コーキングを用いてつなぎ合わせます。また釘が浮いている場合は打ち直すほか、鉄製の釘が使われている場合はサビを防ぐため交換することもあります。
洗浄について三和ペイントグループ会社の三和塗装の職人の詳しい説明は下記もご参考ください。

3. 下塗り

いよいよ屋根の塗装が始まります。塗装は下塗り・中塗り・上塗りと、3段階の工程に分かれています。初めに行う下塗りは、屋根材と中塗り・上塗りで使用する塗料の付着をよくする接着剤の役割があります。下地がきちんと塗られていない場合は、すぐに剥がれる原因になります。
下塗りは以下のように進められます。複数回塗る場合は、塗料が完全に乾いてから次の塗装作業を行います。

  • 塗りにくい箇所をハケを使って塗る
  • ローラーを使い上から下に塗る

4. 中塗り

下塗り塗料が乾いたら、次に中塗りを行います。中塗りは上塗り用の塗料を使い、色も同じにする場合が多いです。上塗り用の塗料には美観を整えるとともに、屋根を紫外線や雨水などから守る役割もあります。よく使われる屋根の塗料は以下のものがあげられます。

  • シリコン塗料(耐久年数は約10年~12年程度)
  • フッソ塗料(耐久年数は約12年~15年程度)
  • 遮熱シリコン塗料(耐久性は通常と同じで遮熱効果を含めたもの)
  • 遮熱フッソ塗料(耐久性は通常と同じで遮熱効果を含めたもの)

中塗りの塗り方は下塗りと同様、ローラーを使って上から下へ塗る方法が基本です。

5. 上塗り

中塗りの塗料が完全に乾いた後、上塗りをして美観を整えます。中塗りだけでは乾いた際に気泡が生じる可能性があり、上塗りをすることで防水性を高め、気泡も塗膜を調整する工具のケレンなどを用いて仕上げていきます。塗り方は下塗りや中塗りと同様です。

上塗り塗料は中塗りと同じ塗料や色を使うことも多いのですが、一方でどこまで塗ったかわかるの?と疑問に感じる方もいるかもしれません。塗料は完全に乾いているかどうかで少し色が異なるため塗装職人はどこまで塗ったか把握できますので、心配する必要はありません。

6. 縁切り

上塗りの後、屋根の間隔をあけて触れさせないようにする縁切り(えんぎり)を行います。縁切りは屋根材同士の間に隙間をつくるタスペーサーという平らな道具を差し込む作業です。この作業が必要な屋根材には、以下のものがあげられます。

  • スレート屋根
  • ガルバリウム鋼板

縁切りを行うことで、屋根材の間にたまる雨水をスムーズに排出できるようになります。塗装後の雨漏りを防ぐためには重要な作業です。

7. 完工検査と手直し

塗装が終わったら足場を解体する前に、ご希望通りきちんと塗装されているか確認する「完工検査」を行います。もし以下のような不備がある場合はマスキングテープを使って印をつけ、手直しを実施します。完工検査については下記記事もご参考ください。

  • 塗り残し
  • 塗りムラ
  • 飛び散り
  • お客様の希望通りに塗装していない箇所がある

8. 足場の解体と引き渡し

すべての塗装作業が終わり、問題ないことが確認できたら足場を解体します。現場の掃除をしてきれいにした後、お客様に引き渡して完了となります。

屋根の塗装工程のイロハ!作業工程のまとめ

ここまで解説したとおり、屋根の塗装は単に塗料を塗るだけではありません。
上記をまとめると、

  1. 塗装職人の安全と近隣に迷惑を及ぼさないように足場の設置を行う
  2. 屋根材を高圧洗浄できれいにし、塗装前に傷みがある場合は補修を行う
  3. 下塗りを行う。中塗り・上塗りで使用する塗料の付着をよくする役割がある
  4. 中塗りを行う。上塗りと同じ塗料を使用し、ローラーで上から下へ塗っていく
  5. 上塗りを行う。中塗りが乾いた後、気泡や塗膜を調整するケレンを用いて仕上げる
  6. 縁切りは塗装後、屋根材にたまる雨水をスムーズに排出しやくする役割がある
  7. 塗装完了後は、完工検査を行い塗り残しや不備がないか確認する
  8. 作業に問題なければ足場を解体し、引き渡しをして塗装工事が完了

屋根の塗装工事は、職人の安全を守る足場の設置から引き渡しまで約10~14日間ほどかかります。工事期間は内容や天候によって変動いたします。
三和ペイントでは、施工前、施工中、施工後に、近隣の皆様への気遣いを含めてご挨拶まわりをさせていただいております。また、できるだけ最短での工期で近隣への影響、生活への影響を最小限になるよう徹底しております。
屋根のリフォームで検討中またはお困りの方は三和ペイントにご相談ください。

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